2026.02.12
紹介者の中澤佑介医師は、「将来どの分野を志すにしても、『人と組織と仕事』に向き合うすべての医学生・初期研修医・専攻医に、キャリアの早い段階で手に取ってほしい一冊」だといいます。
内容
大著『マネジメント』のエッセンスを、初心者向けにダイジェストした本格的入門書。マネジメントが果たすべき使命と役割、取り組むべき仕事、中長期戦略とは。組織で働く人に、新しい目的意識と勇気を与える書。(ダイヤモンド社 ドラッカー日本公式サイトから引用)
紹介者:中澤 佑介
診療科:泌尿器科、内科
医学部卒業年:2012年
所属:なかざわ腎泌尿器科クリニック 院長
この本は「白衣の中身」を鍛えるための教科書です。医学生の頃から初期研修中、そして専攻医として働き始めるまで、一貫して私を支えてくれました。筆者は「マネジメントの父」と呼ばれた米経営者ピーター・ドラッカーです。
医学を扱った本ではありませんが、「成果とは何か」「組織は何のためにあるのか」「プロフェッショナルとしてどう振る舞うべきか」といった問いに向き合うことで、診療やチーム医療に対する視点が大きく変わりました。
医療機関は営利企業ではありませんが、「組織」である以上、組織の原理原則から逃れることはできません。「目的」「成果」「責任」といった組織の核となる概念を理解することは、医療という公共性の高いサービスを、いかに効率的かつ倫理的に提供するかを考えるための確かな土台になります。
そして、医師として生きていく上で、最も難しいのは「人間」と「組織」に関わることです。本書は、その難題に向き合うための思考の型と実践のヒントを与えてくれる、心強い伴走者になります。多忙な臨床現場に身を置く中で、自分の時間の使い方や強みの生かし方、後輩やスタッフとの関わり方に悩んだ時、私は何度もこの本を読み返し、医師として進む方向を確かめてきました。
医学書で「何をすべきか(What)」を学び、本書で「どう効率よく、誰と協力して、それを実現するか(How)」を学ぶことで、医療行為においてもチームのパフォーマンスと成果は大きく変わります。「マネジメント」というと管理職向けの印象が強いかもしれませんが、将来どの分野を志すにしても、「人と組織と仕事」に向き合うすべての医学生・初期研修医・専攻医に、キャリアの早い段階で手に取ってほしい一冊です。
岩本あかり
東京を中心に、イラストレーター・UIデザイナーとして活動。 シンプルな線に、軽快な色面。 どこにでもありそうな景色に、ひとつまみのユーモアを。 見た人がクスッと楽しくなる絵を描く。
HP: https://akariiwamoto.com
Instagram: https://www.instagram.com/akari.iwamoto