2025.11.13
紹介者は「この作品はただのスポーツ漫画ではありません」と、この漫画をお薦めしてくれています。
内容
劇的青春!バレーボール物語!! おれは飛べる!! バレーボールに魅せられ、中学最初で最後の公式戦に臨んだ日向翔陽。だが、「コート上の王様」と異名を取る天才選手・影山に惨敗してしまう。リベンジを誓い烏野高校バレー部の門を叩く日向だが!?(集英社 少年ジャンプのホームページから引用)
紹介者:樋口直彦
診療科:整形外科
医学部卒業年:2007年
所属:医療法人藍整会 なか整形外科 理事長
最近読んだ作品です。
研修医時代の経験を思い返し、強く心に響きました。
この作品はただのスポーツ漫画ではありません。「一人では何もできない、仲間がいるからこそ前に進める」というテーマが、一貫して描かれています。これはまさに医療現場にも通じることです。手術もリハビリも病棟管理も、一人では決して成り立ちません。医師、看護師、リハビリスタッフ、事務、みんながいてこそ、チーム医療は成り立ちます。
作中で最も印象的だったのは、それまでバレーボールに情熱を持てなかった仲間が、ある試合をきっかけに「覚醒」していく姿です。小さな成功体験が自信につながり、次第に競技そのものにのめり込んでいく。その変化の過程はとてもリアルで、読んでいて胸が熱くなりました。
医師の初期研修も同じですよね。最初から強い使命感や確固たる情熱を持っている人ばかりではありませんから。この作品の登場人物たちと同じように、少しずつ成長し、いつか自分の進むべき道に確信を持てる瞬間が訪れるのだと思います。
また、この作品が「根性」という言葉を、新しく定義し直していることもお薦めの理由の一つです。根性とは、ただの我慢や気合ではありません。仲間と共に努力を積み重ね、精神と身体を鍛えてきたからこそ発揮できる強さなのです。苦しいときに「まだやれる」と奮い立つことができるのは、過去の努力の蓄積と、仲間の存在があるからです。頑張りたいけれど空回りしてしまう時や、仲間との関わり方に悩んだ時に、この作品は必ず勇気を与えてくれるでしょう。
研修医はもちろん、医師であればどなたにでも読んでほしいと思います。
岩本あかり
東京を中心に、イラストレーター・UIデザイナーとして活動。 シンプルな線に、軽快な色面。 どこにでもありそうな景色に、ひとつまみのユーモアを。 見た人がクスッと楽しくなる絵を描く。
HP: https://akariiwamoto.com
Instagram: https://www.instagram.com/akari.iwamoto