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2026.01.26

精神科医 益田の言いたい放題! 第16回「本を整理し、100冊近く捨てながら、年末年始に考えたこと」

いらなくなった本たち

昨年末からこの年始にかけて、僕の本棚を長年占拠してきた200冊以上の本を整理した。これまで必要だったのに、もういらなくなってしまったからだ。

処分の対象としたのは、5年以上前に購入した辞典や、いわゆる「教科書」的な専門書だ。まだ目を通せていない「積み本」を捨てる決断はできなかったのだが、それでも100冊近くの本を捨てることにした。

少し前までは、YouTubeで発信を行う際には、撮影前に必ず教科書をざっくり読み返して確認していた。しかし、その役割はAIに取って代わられ、古い教科書たちの価値が一気に落ちてしまった。

調べ物で最初にアクセスするのは「AI」

昨年の夏ぐらいから、情報収集に複数のAIを活用するようになった。何かを確認したい時、最初にアクセスするのは本棚ではなくAIに代わった。

AIは膨大な情報を格納した「知識ベース」から、僕が必要とする情報を瞬時に提示してくれる。もちろん、医療という専門性の高い分野において、AIの提示する内容をうのみにすることはない。少しでも「怪しい」と感じたときは、別のAIに同じ質問をしてみたり、AIが参照したとする最新のガイドラインや一次ソースである学術論文(エビデンス)を直接参照したりする。

教科書にも重要な情報が載っているものもあるので、整理の際に全てを捨てることはしなかった。でも、最新のものや網羅的なものだけしか残す気になれなかった。

これからの「本の価値」と「作家に求められること」

今後、「価値のある本」として残るのは、どんなものだろうか?

僕の本棚に残った本は次の通りだ。複数の人によって書かれた体系的かつ権威ある教科書、図録、最先端の思想に関連する“濃い”本(原液のようで年に何冊も読めない本。若い時に感動した本)、ネットなどで話題になって買ったけど読んでいない本(読んだら捨てる可能性が高い)、好きな作家の本、好きな本――。

これからは、「注目を浴びやすく、人の役に立つ情報をまとめた本」の価値は薄れていくだろうな、と思う。そういう情報はAIが作るようになるか、専門家や職業人がAIを利用して無料で発信できるようになると考えられるからだ。

作家に今後求められることも変わるだろう。より濃いコンテンツを作ること、それと同時に注目を集める消費的なコンテンツを作り、さらに、その過程でファンを増やしていく……そういうことに。

本を整理しながら、そんな時代の変化について考えていた。

益田裕介プロフィール画像

益田裕介(ますだ・ゆうすけ)

1984年生まれ。岡山らへん出身。精神保健指定医、精神科専門医・指導医。防衛医科大学校卒業、陸上自衛隊勤務後、民間病院を経て、2018年4月より東京都内の早稲田大学横で個人開業医をしている。19年12月からYouTubeもやっている変な人。酒が好きすぎて、心身を壊しそうだったので20年6月から断酒中。そのことを自慢に思っている。週6~7勤務も疲れてきたので、勤務日を減らしたいけれど、貧乏性なので減らせない。こんなに頑張って働いているお父さんなのに、8歳になる娘からは「変態おじさん」なるあだ名を拝命しました。

月曜のマミンカプロフィール画像
イラスト

月曜のマミンカ

神奈川県川崎市在住のイラストレーター、絵本作家、グラフィックデザイナー。 2022年、絵本「カモンダメダメモンスター」を出版後、こどもと楽しめるワークショップを不定期で開催。 4匹の保護猫とヒーロー好きな息子、自由奔放な娘の子育てに奮闘中。

HP: https://mondaymom.official.ec/

Instagram: https://www.instagram.com/mondaymaminka/