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2026.05.08

まずはこの1冊! 研修医のための“地図”(『みんなで楽しくホスピタリストになろう! エビデンスと実臨床の架け橋』)

著者:永井 友基、松坂 俊、橋本 知直、阿河 昌治 出版社:じほう

内容

本書は、初期研修終了時までに必要な内科診療と二次までの救急診療の「当たり前のことが当たり前にできる」、「常に患者さんを中心に考え、行動できる」が身につく1冊で、生粋のホスピタリストや、そのマインドをもった医師たちが、他のどの書籍よりも実践的な知識を提供することを最も大切にして執筆しています。エビデンスに基づきながら、実際の現場で「どのように考え、どのように行動すべきか」を詳しく解説し、初学者でも「明日から実践できる」内容となっています。(じほう公式ホームページから引用)

プロフィール画像

紹介者:つばさ

診療科:総合診療科

医学部卒業年:2017年

所属:大学病院

お薦めの理由

初期研修医の仕事は、想像以上に「ホスピタリスト的」だと思います。ホスピタリストとは、「病院総合医」や「総合内科医」と訳されることが多く、患者の内科的な管理全般を担う医師を指します。

初期研修中の業務は救急外来、病棟管理、当直にコンサルト対応……と多岐に渡ります。私の初期研修は、特定の臓器を診ている時間と同じくらい「今この患者さんには何を優先すべきか」を考え続けた2年間でした。

研修医の業務の一つである「病棟管理」の本は何冊も出版されていて、良著が多い中でも、私のイチオシは本書です。特筆すべき点は、何と言ってもその包括性・網羅性です。本書を読むことで、例えば以下の要素を学ぶことができます。

・社会人としての心得、コミュニケーション方法、プレゼンテーション力
・病歴・紹介状・カルテの書き方、IC(インフォームドコンセント)の方法、臨床推論
・各種検査や画像の読み方、エコー(超音波)の当て方
・敗血症、肺炎、ACS(急性冠症候群)、アナフィラキシー、上部消化管出血……などの押さえておくべき疾患の初期対応とカルテの書き方
・輸液、栄養管理、病棟指示など入院患者に対する普遍的な対応

研修医が直面する問題の対処法が、1冊に全部詰め込まれているのです。

また、各項目の冒頭に1ページのフローチャートがあるのも好きなポイントです。急を要する場合でもとっさに確認することができますし、フルカラーで視覚的にも覚えやすい作りになっています。何度もこの本を開き、実践を繰り返すことは、医師としての「型」を身に付けるための近道になるでしょう。

本書は2025年に出版されたので、すでに初期研修を数年前に終えていた私は臨床の場では使っていません。しかし、現在この本を頼りに、臨床実習の医学生や研修医への指導を行っています。もしも今、研修医になったら、まずはこの本を購入し、何度もリピートするでしょう。

初期研修は初めてのことだらけで、暗闇の中を手探りで進むような不安に襲われることがあるかもしれません。そんな時、本書は病院内を駆け回り、研修医時代を駆け抜けるための「地図」になってくれるはずです。

岩本あかりプロフィール画像
イラスト

岩本あかり

東京を中心に、イラストレーター・UIデザイナーとして活動。 シンプルな線に、軽快な色面。 どこにでもありそうな景色に、ひとつまみのユーモアを。 見た人がクスッと楽しくなる絵を描く。

HP: https://akariiwamoto.com

Instagram: https://www.instagram.com/akari.iwamoto