Naked 初期研修医 × 専攻医　クロストーク 病理（中）

曜日によってやることが決まっているので、1週間の区切りで仕事をしています。週初めの月曜日は、研究や診断の全てのミーティングが入っています。病院の診断を担当する曜日もあって、生検（病変の一部を採取して顕微鏡で詳細に調べる検査）や切り出し（臓器を切り取って標本にすること）をやります。ちょっと遠出をして、別の病院の診断をしに行く曜日もあります。

朝は遅くて、午前9～10時に出勤します。その後、日中は診断をして、僕は大学院生でもあるので、その後に研究をして、午後8～9時ぐらいに帰っています。

そうなんですけど、病理医の場合は、どこからどこまでが仕事なのか、研究なのか、自己研さんなのか分からないんですよね（笑）。

そうですね。僕たちは患者を持たないので、時間は自由に使えます。これは病理の大きなメリットだと思います。例えば、銀行に支払いに行かなければならないときなんかも、パッと抜けて行けちゃいますし（笑）。

仕事が夕方に発生することです。（臨床検査）技師さんが、だいたい日中に検体の標本を作るんですよ。そのプレパラートが出来上がるのが夕方になるので、僕ら病理医はそこから新たな仕事が始まるわけです。

僕たち専攻医が守らなきゃいけないタイムリミットは、専門医にチェックをもらうタイミングなんです。週に1回、決まった曜日の朝9時に、別の病院に勤務する専門医がわざわざ来てくれるんですよ。なので、その前日は夜10～11時まで仕事をしています。

業務量はそれなりにあるので、土日に出ることもかなりあります。ただ、外科や産婦人科の同期に比べれば、ちゃんと休みは取れていますね。

実は、そんなことはないんですよ。専攻医は解剖の待機を交代で担当するので、夜中に電話がかかってくることもあります。

僕の大学病院は、だいたい週に1回のペースですね。ただ、1年間を通して同じペースというわけではなく、冬に偏りますけど。寒くなると体にストレスがかかりますからね。臨床の先生が、これは死因を究明した方がいいとか、通常の結果とは異なるまれな疾患だとかの判断をした場合、遺族に話して承諾をもらいます。

症例によって異なりますが、大学だとかなり詳細な病理解剖を行うので、病理医と専攻医と学生が10人以上入ってやることもあります。一方で、田舎の方に出向くときは2人で行って解剖することもあります。

短いと1時間ぐらい、大学病院で開頭して神経も筋も取るようなものは4時間ぐらいかかります。解剖というか臓器の取り出しと言った方が適切かもしれません。

そうですね。ちょうど病院にかかっていた人が溺死したことがあって、その症例に関わったことがありますよ。

はい。もちろん。大切なことですからね（笑）。大学院生なので、医局の外勤で生計をたてていますが、全国的に見ればかなり良い方だと思います。というのは、1カ月に5回ぐらい別の病院に診断に行くことがあって、それで月30～40万円ぐらいになります。

そう聞いています。東京都内で研修をしていた先生の話では、人が集中していることもあって、別の病院の診断でもらえるのは半分ぐらいだそうです。

週に1回、泊まりの当直をしに市中病院に行っています。

それはないです。どこの病院も、病理医は基本的に当直の人数には入っていないと思います。