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2024.02.15

【食べるだけで!】うつに効果あり/なし/逆効果の食品【食べるだけで…】

キウイ食べるだけでハッピーに▽ヨーグルトがうつ治療に効果か▽ビタミンB6が気持ちを落ち着かせる?▽ジャンクフードがうつリスク高める▽砂糖入り炭酸飲料、長期的には気分弾けず▽ついつい食べちゃうフライドポテトNGなの?▽なんと…オメガ3サプリはうつ予防に効果なし

世界各国の大手メディアや医療メディアなどが配信しているニュースの中から、皆さんにぜひ知ってほしいものをマイシュー(毎週)選んでお届けします。今回は、「うつ改善に良い・悪い・無効な食品」についてのニュース7本を取り上げます。

まとめ:医療ニュース編集部

編集部コメント

厚生労働省によると、日本にはうつ病などの気分障害の人が約120万人います。WHO(世界保健機関)によると、世界では約2億8000万人がうつを持っているそうです。うつの予防や改善、治療方法についての研究が各国で進んでおり、成果がニュースでたくさん報じられています。その中には、食品のうつ症状改善に対する効果を調べたものも多数あります。最初に紹介するのは、「効果あり」という結果が出た三つの食品に関するニュースです。

キウイフルーツ、気分や活力の向上に即効性あり

Neuroscience News:Can A Furry Fruit Help Boost Mood and Mental Health?

メンタルヘルスの向上には、ビタミンCが豊富なことで知られるキウイフルーツが有効なようです。Neuroscience Newsが1月26日、ニュージーランドの研究チームによる研究成果を掲載しました。ビタミンCの不足は、うつ病の増加や認知障害と関連していることが知られているそうです。チームは、ビタミンC不足の成人155人に8週間の調査を実施したといいます。参加者にキウイフルーツ、ビタミンCサプリメント、プラセボのいずれかを毎日取ってもらい、その効果を比較しました。その結果、キウイフルーツを1日2個ずつ毎日食べると、4日以内に気分や活力が向上することが分かったそうです。この効果は14~16日後にピークに達するといいます。ビタミンCサプリメントの摂取も有効ではあったものの、キウイフルーツの方が効果が高かったとのことです。

うつ病治療の鍵はヨーグルトに含まれる乳酸菌?

Medical Xpress:The way to better mental health may go through your stomach

米国の研究チームが、ヨーグルトなどの発酵食品に含まれる「ラクトバチルス属」の乳酸菌で、メンタルヘルスを改善できる可能性があることを明らかにし、Medical Xpressが2023年11月28日に紹介しました。チームは、抗菌薬を使わない特別な方法で腸内にこの乳酸菌を持つマウスと持たないマウスを作製し、調査を実施したそうです。その結果、ラクトバチルスによって、うつを抑制する役割があるサイトカイン「インターフェロン・ガンマ」のレベルが維持されることが分かったといいます。研究者は、うつ病の新しい治療法として、健康に良い影響を及ぼす微生物「プロバイオティクス」のサプリメントを開発したいと考えているようです。

ビタミンB6サプリ、不安やうつ病を改善する可能性

EurekAlert!:Vitamin B6 supplements could reduce anxiety and depression

高用量のビタミンB6サプリメントが、気分障害の予防や治療に有効かもしれない。英国の研究チームによるそんな研究成果が、2022年7月19日にEurekAlert!に掲載されました。チームは300人以上の若年成人を対象に調査を実施したといいます。参加者に、推奨摂取量の50倍近い量のビタミンB6サプリ、B12サプリ、プラセボのいずれかを、1日1回食事と一緒に1カ月間摂取させて比較しました。その結果、ビタミンB6サプリを摂取した人は、不安感やうつ状態が改善したそうです。ビタミンB12サプリはプラセボと差が出なかったといいます。ビタミンB6には、神経細胞の興奮を抑制する神経伝達物質GABA(γ-アミノ酪酸)の産生を促す役割があり、ビタミンB6サプリを摂取した人はGABAレベルが上昇していたといいます。ただし、ビタミンB6サプリの効果は、薬物療法から期待される効果よりもかなり低かったとのことです。薬物療法と比べてビタミンB6サプリメントの摂取は副作用がはるかに小さいという利点があるため、研究者は認知行動療法(CBT:Cognitive Behavior Therapy)と組み合わせることで効果を高める方法を提案しています。

編集部コメント

次に紹介するのは、うつのリスクを高める食品についてのニュースです。スナック菓子、炭酸飲料、フライドポテト……。「やめられない」食品の名前が並びます。

超加工食品を多く摂取する女性、うつ病リスク高く

NBC News:Ultraprocessed foods linked to depression, study finds

米国の研究チームが、インスタント食品やスナック菓子、炭酸飲料などの「超加工食品」を取り過ぎると心の健康を損なう可能性があるという論文を発表しました。NBC Newsが2023年9月21日に詳細を報じています。チームは、42~62歳の女性3万1000人以上を対象に調査を実施したそうです。参加者のほとんどは白人だったといいます。研究の結果、超加工食品の摂取量が最も多い(1日9食分)群は、最も少ない(1日4食分以下)群に比べてうつ病を発症するリスクが50%高かったといいます。特に、人工甘味料がリスクに悪影響を及ぼす可能性が示されたとのことです。研究者は、超加工食品が腸の炎症を促進させ、これによって腸内細菌叢がうつ病に関連する物質を放出することが原因かもしれないと考えているようです。

砂糖入り炭酸飲料がうつリスク上昇に関連

PsyPost:Large study links sugary carbonated drinks to increased risk of depression

甘い炭酸飲料を飲むと、メンタルヘルスに悪影響が及ぶようです。韓国の研究チームが、国内で平均年齢39.5歳の8万7115人を調査した結果を科学誌Scientific Reportsに発表し、PsyPostが2023年9月5日に紹介しました。チームによると、砂糖入り炭酸飲料の消費量が増えるのに比例して、うつのリスクも上昇することが分かったそうです。砂糖入り炭酸飲料を1日1缶飲むだけで憂うつな気分になる可能性があるといいます。当初、インスリン抵抗性や血糖値などの代謝が関連すると考えられていましたが、それだけでは説明がつかないことが示されたとのことです。

フライドポテトの食べ過ぎが、うつ病に関連する可能性

CNN:New research suggests that french fries may be linked to depression

中国の研究チームが参加者14万728人を11.3年間調査し、揚げ物の摂取が心の健康に悪影響を及ぼす可能性があることが分かったそうです。チームが米国科学アカデミー紀要(PNAS)に論文を発表。CNNが2023年4月24日に詳細を報じました。チームは、揚げ物を頻繁に食べる人は、揚げ物を食べない人に比べて不安リスクが12%、うつ病リスクが7%それぞれ高かったことを報告しています。特にリスク上昇と関連していたのはフライドポテトだそうです。また、ゼブラフィッシュの実験で、食品を高温で加熱する際に生じる「アクリルアミド」という物質が不安やうつ病の原因になる可能性が示されたとのことです。

編集部コメント

最後に、残念なニュースを紹介します。うつ病に効果があるといわれていたのに、効果がないことが明らかになった、あるサプリメントに関する研究です。

魚油に多く含まれる「オメガ3」サプリ、うつ病予防の効果なく

Medical Xpress:Clinical trial reveals that omega-3 fish oil supplements do not help prevent depression

サケやマグロ、マス、カニ、カキ、ムール貝などの魚介類に多く含まれ、EPAやDHAとして知られるオメガ3脂肪酸。このサプリメントにはうつ病の再発抑制効果があるとされているそうです。本当に発症を予防できるのでしょうか。米国の研究チームが、うつ病のない50歳以上の成人1万8353人を調査した結果を米国医師会雑誌(JAMA)に発表し、Medical Xpressが2021年12月21日に紹介しました。参加者はビタミンD、オメガ3、プラセボのいずれかを5~7年間にわたり毎日摂取したそうです。ビタミンDとオメガ3の両方を摂取した人もいました。その結果、オメガ3サプリは気分に有害な影響も有益な影響も与えることはなく、うつ病発症を予防するという証拠は見つからなかったとのことです。

※この記事はマイナビDOCTORの「サクッと1分!世界の医療ニュース」を再編集したものです

PROFILE

医療ニュース編集部

藤野基文:記者・編集者。2004年から全国紙の記者として勤務し、主に医療・科学分野を担当した。18年にマイナビに移ってからは、グループ会社エクスメディオ社が運営するオンライン臨床支援サービス『ヒポクラ×マイナビ』の編集長を務め、現在は『マイナビRESIDENT』や『マイナビDOCTOR』などの各種コンテンツを制作している。

金子省吾:記者・編集者。2017年から地方紙に勤務し、主に社会部の記者として事件・事故や司法、市政、スポーツ、気象、地域活性化の取り組みなどを取材した。20年にマイナビに移って医療の取材をはじめ、グループ会社が運営するオンライン臨床支援サービス『ヒポクラ×マイナビ』編集部で医療ニュース作成に携わった。現在は『マイナビRESIDENT』や『マイナビDOCTOR』などの各種コンテンツを制作している。

許田葉月:記者・編集者。2021年からウェブメディアに勤務し、文学や音楽などのトレンド、社会課題などを取材した。23年にマイナビに転職して医療の取材を開始。『マイナビRESIDENT』や『マイナビDOCTOR』で各種コンテンツの制作を担当している。

阿部あすか:翻訳家、ライター。東京外国語大学(英語専攻)を卒業後、大手法律事務所の米国人弁護士などの秘書、英会話学校の講師、専門紙の英語版編集者として勤務した。2019年から編集部の一員として医療ニュースの記事を執筆している。