2025.11.07
ブラジルで密造酒が原因の大規模なメタノール中毒被害▽2024年に発生した飲食物による健康被害:ラオスでメタノール中毒、6人の旅行者が死亡/大手ファストフード店で腸管出血性大腸菌O157の集団食中毒/ベトナムの伝統的なサンドイッチ「バインミー」による食中毒
バーやホテルで出されたお酒を飲んでメタノール中毒になる――。「そんなことは海外で起こることで、日本にいる限り関係ない」と思っていませんか? でも、外国からはそうは見られていないようです。
2025年10月21日、英外務省はメタノール中毒のリスクに関する渡航警告の対象国を新たに8カ国追加しました。驚くべきことに、その中に日本が含まれているのです。
英外務省はこれまで、英国人旅行者がメタノール中毒にかかった事例のある8カ国(カンボジア、インドネシア、トルコ、コスタリカ、タイ、ベトナム、ラオス、フィジー)を警告対象としていました。今回新たに追加されたのは、日本、エクアドル、ケニア、メキシコ、ナイジェリア、ペルー、ウガンダ、ロシアの8カ国です(ちなみに、ブラジルは含まれていません)。
この情報は、英BBCの報道で知りました。英外務省のホームページも確認しましたが、なぜそれらの国々が対象になったのか、理由は明記されていません。
BBCの記事には、最近日本を訪れた英国人女性の体験談が紹介されています。彼女はバーで「一緒に無料のショットを飲もう。テキーラもウォッカもあるよ」と誘われたそうです。その場には他にも多くの旅行者がいて、誰もボトルの出所を気にせずにショットを飲んでいたとのことです。
仮にボトルのラベルを確認して原料や製造元が分かっても、中身が安全とは限りません。理由がはっきりしない以上、英外務省の対応には納得しづらい部分もあります。ただ私自身、日本にいると「どんな店で出されたお酒でも安全」と思い込んでいたのは事実です。
「安全ボケ」で痛い目を見ることが絶対にないとは言い切れません。お酒を飲む際は、信頼できる店を選ぶ、見知らぬ人からの勧めには慎重になるなど、最低限の注意は必要だと改めて感じました。【藤野基文】