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2025.09.18

若者のエナジードリンク飲用は悪? トイレでのスマホ使用は悪!

16歳未満へのエナジードリンクの販売が英国で禁止へ▽トイレでスマホを使う人は痔になりやすい

世界の医学誌や科学誌に掲載された論文、大手メディアや医療メディアが配信している医療・医学ニュースの中から「見逃し厳禁」のものを選び、医療ニュース編集部の記者のコラムを付けて毎週お届けします。今回は8月13日~9月10日に『サクッと1分!世界の医療ニュース』に掲載した記事の中から「英国・子どものエナジードリンク規制」と「個室トイレでのスマホは痔のリスクに?」を取り上げます。なお、『What You Missed』は日本語版しか存在しません。【まとめ:医療ニュース編集部】

①16歳未満へのエナジードリンク販売禁止、英国で法律制定の動き

2025-09-05
英国政府は、16歳未満の子どもへの高カフェインエナジードリンクの販売を禁止する方針を発表しました。子どもの心身の健康、睡眠の質、学業成績への悪影響が懸念されていることを受けた措置です。

政府は、カフェインの含有量が1リットル当たり150mgを超えるエナジードリンクについて、店舗、レストラン、カフェ、自動販売機、オンラインストアなどで16歳未満への販売を禁止する法律を、イングランドで制定することを検討しています。なお、紅茶やコーヒーなど自然由来のカフェインを含む飲料は対象外です。

英国では、すでに多くの大手小売業者が自主的に販売制限を設けていますが、小規模店舗では販売が続いているといいます。そのため、約10万人の子どもが毎日1本以上の高カフェインエナジードリンクを飲んでおり、13~16歳の約3分の1、11~12歳の約4分の1が、週に1本以上消費しているとの調査結果もあります。

カフェインの過剰摂取は心拍数の増加や不整脈、けいれんなどを引き起こす可能性があり、まれに死亡する例も報告されています。また、エナジードリンクに含まれる糖分による虫歯や肥満も懸念されています。

英国では、以前の保守党政権でも同様の法律を制定する動きがありましたが、消費は個人の選択に任せるべきだとして、2022年に廃案になった経緯があります。今回は、その再検討の一環で、12週間にわたって専門家や市民から意見を募る協議が行われる予定です。

記者から

「ラウンジでエナジードリンクを飲むことが禁止されるらしい」。大学浪人時代、通っていた予備校で友人たちの間にそんな話題が広がりました。聞けば、館内にエナジードリンク特有の“あの香り”をまとった生徒が大量発生し、一部の生徒から苦情が出たため、職員が禁止を決めたのだそうです。

でも私にとって、あの香りは特別なものでした。社会と薄い膜で隔てられたような世界で、同じ目標に向かって努力する仲間たちと過ごした日々の象徴――。あの香りを嗅ぐと、今でも少しだけ懐かしい気持ちになります。

英国政府が、16歳未満の子どもへの高カフェインエナジードリンクの販売を禁止する方針を発表しました。これはもちろん香りの問題ではなく、子どもの心身の健康や睡眠の質、学業成績への悪影響を懸念した措置です。

確かに、私自身も「もう少し頑張りたい」と思ってエナジードリンクを飲んだときに、急に心臓がドキドキすることがあります。飲んだからといって無限のパワーが湧いてくるわけではなく、いわば“元気の前借り”であることも理解しています。「便利だけれど、無害ではない」「明日以降の自分の元気と引き換えにしている」。それがエナジードリンクなのだと思います。

私は今年4月に社会人になり、はや5カ月がたちました。学ぶことが多く忙しい日々にも少しずつ慣れてきましたが、それでも強い疲労感を覚えることがあります。そんなとき、つい手に取ってしまうのがエナジードリンクです。今は多少の無理も必要な時期だと思っているので、頼りたくなる気持ちもあります。

でも最近、エナジードリンクに頼る頻度が増え、ずっと走り続けているような感覚になることがあるのです。無理をしすぎず、自分の心身をもっと大切にしたい。これを機に、基礎体力を上げるなどして、「自然に頑張れる力」を身に付けたいと思っています。【足羽美香】

2025-09-08
トイレにスマートフォンを持ち込むのは、控えた方がいいかもしれません。スマホの使用によってトイレにいる時間が延び、肛門周辺の静脈の血流が悪くなって痔(じ)を引き起こす可能性があることを明らかにしたと、米国の研究チームが科学誌PLOS Oneに論文を発表しました。

チームは、大腸内視鏡検査を受ける成人125人を対象に、生活習慣やトイレ習慣に関するアンケートを実施しました。その結果、66%の人がトイレでスマホを使うと回答しました。こうした人たちは、スマホを使わないと答えた人に比べて年齢が若く、運動量も少ない傾向が見られました。

さまざまなリスク因子を調整した結果、トイレでスマホを使う人は、使わない人に比べて痔のリスクが46%高くなることが分かりました。1回のトイレ滞在時間が5分以上の人は、スマホを使う人で37.3%だったのに対し、スマホを使わない人ではわずか7.1%でした。また、排便時のいきみは痔のリスク上昇に関連しないことも確認されています。

チームは、トイレの便座は骨盤底を支える構造がなく、長時間座ることで肛門周辺の血管に圧力がかかりやすくなると説明しています。

記者から

公共施設でも商業施設でも職場でも、往々にして、男性用トイレは個室が埋まっていることが多いと感じています。職場では、自分が仕事をしているフロアの個室が全て埋まっていることもざらにあります。そのときは別の階へと移動しますが、そこも埋まっている場合は次の階へ……と旅は続きます。階段を駆け上がって祈る思いでトイレに入り、天を仰いだことが何度かあります。

個室の満室問題の原因の一端は、用を足すついでに、息抜きがてらスマートフォンを眺める人が多いからだとにらんでいます。なぜなら、かくいう私も個室に入ると、「ちょっとSNSでもチェックするか」「何がニュースになっているかな」と、スマホを操作しながら数分過ごしてしまうことがあるからです。

そのように、時に「個室難民」になる日々を過ごしている中で、「スマホをトイレで使う人は痔(じ)のリスクが高まる」という研究結果を知りました。この時私はPCの画面を、苦虫をかみつぶしたような顔で見つめていたと思います。なぜかというと、痔の経験があるからです。少し、古傷がうずきました。

私の痔とトイレでのスマホ使用の因果関係は不明ですし、個室の中で皆さんがスマホを使っているかも実際のところは分かりません。もちろん、体調が優れない場合などはどれだけこもってもらっても構いません。ただ、もし息抜きとしてスマホを何分も眺めているのだとしたら、それはお互いのために、いやお尻のために、やめにしましょう。職場の個室トイレの扉の内側に、この研究結果を貼り出すことを検討中です。【金子省吾】

PROFILE

医療ニュース編集部
足羽美香:2025年4月に新卒でマイナビに入社。WEBマーケティングやWEBディレクション、コンテンツSEOなどの研修を受けた後、25年9月は医療ニュース編集部のメンバーとして、『マイナビRESIDENT』『マイナビDOCTOR』『オーベン×ネーベン』の各種コンテンツの制作を担当している。

金子省吾:記者・編集者。2017年から地方紙に勤務し、主に社会部の記者として事件・事故や司法、市政、スポーツ、気象、地域活性化の取り組みなどを取材した。20年にマイナビに移って医療の取材をはじめ、グループ会社が運営するオンライン臨床支援サービス『ヒポクラ×マイナビ』編集部で医療ニュース作成に携わった。現在は『マイナビRESIDENT』や『マイナビDOCTOR』などの各種コンテンツを制作している。

藤野基文:記者・編集者。2004年から全国紙の記者として勤務し、主に医療・科学分野を担当した。18年にマイナビに移ってからは、グループ会社エクスメディオ社が運営するオンライン臨床支援サービス『ヒポクラ×マイナビ』の編集長を務め、現在は『マイナビRESIDENT』や『マイナビDOCTOR』などの各種コンテンツを制作している。

許田葉月:記者・編集者。2021年からウェブメディアに勤務し、文学や音楽などのトレンド、社会課題などを取材した。23年にマイナビに転職して医療の取材を開始。『マイナビRESIDENT』や『マイナビDOCTOR』で各種コンテンツの制作を担当している。

阿部あすか:翻訳家、ライター。東京外国語大学(英語専攻)を卒業後、大手法律事務所の米国人弁護士などの秘書、英会話学校の講師、専門紙の英語版編集者として勤務した。2019年から編集部の一員として医療ニュースの記事を執筆している。