icon-sns-youtube icon-sns-facebook icon-sns-twitter icon-sns-instagram icon-sns-line icon-sns-tiktok icon-sns-etc
SEARCH

2026.08.18

BCGワクチンでアルツハイマー病リスク低下につながる? 免疫環境の変化が関与か

結核予防に広く使われている「BCGワクチン」が、脳の免疫環境を再構築し、アルツハイマー病(AD)に関連するタンパク質「アミロイドβ」の体内での変化に影響を及ぼす可能性があることが分かったそうです。米国の研究チームが科学誌Communications Medicineに発表しました。

  • 結核予防に広く使われている「BCGワクチン」が、脳の免疫環境を再構築し、アルツハイマー病(AD)に関連するタンパク質「アミロイドβ」の体内での変化に影響を及ぼす可能性があることが分かったそうです。米国の研究チームが科学誌Communications Medicineに発表しました。

    BCGワクチンは、「訓練免疫」と呼ばれる現象を引き起こすことが知られています。これは、免疫細胞が結核菌以外の病原体に対しても効果的に反応できるように「訓練」される仕組みです。また、これまでの研究で、BCGワクチン接種とADリスクの低下との関連も報告されていましたが、その仕組みは十分には分かっていませんでした。

    研究チームは、55歳以上の成人23人を対象に、1カ月間隔でBCGワクチンを2回接種し、1年間にわたって追跡しました。参加者のうち11人はAD関連病理を持ち、12人は持っていませんでした。脳や脊髄の周囲を満たす脳脊髄液をベースライン時、3カ月後、12カ月後に採取し、血液はベースライン時、3カ月後、6カ月後、12カ月後に採取して、免疫機能やアルツハイマー病関連バイオマーカーを解析しました。

    その結果、BCGワクチン接種後には、脳脊髄液中の免疫細胞で訓練免疫に似た反応が認められ、免疫細胞の反応性が高まることが分かりました。一方で、神経変性との関連が指摘される炎症マーカーの上昇は認められず、過剰な炎症を伴わずに免疫機能が変化した可能性が示されました。

    さらに、AD関連病理を持たない参加者では、脳脊髄液中のアミロイドβの濃度が低下した一方で、血液中のアミロイドβ濃度は上昇していました。この変化はAD関連病理を持つ参加者では認められませんでした。研究チームは、BCGワクチンが中枢神経系からのアミロイドβの排出に影響している可能性があり、接種時期が重要になる可能性があると考えています。

    研究チームは、今回の結果を確認するためには、より詳細で大規模な追加研究が必要だとしています。