一般的に砂糖入りの炭酸飲料は、歯の健康に悪影響を与える可能性があることが知られています。では、無糖の炭酸水は歯の健康にどのような影響を与えるのでしょうか。
米国の研究チームが、2026年7月25~28日に開催された米国栄養学会(ASN)の年次学術集会「
NUTRITION 2026」で研究成果を発表しました。
歯のエナメル質は、口内のpH(水素イオン濃度。7未満が酸性)が5.5以下になると、溶けやすくなるとされています。砂糖入り炭酸飲料は口内を酸性化し、歯が溶けるリスクを高める可能性があることが知られていますが、無糖の炭酸水が口内の酸性度にどのように影響するかについては、これまで十分なデータがなかったといいます。
そこで研究チームは、18~50歳の健康な成人12人のデータを用いて、「砂糖入り炭酸飲料」「無糖炭酸水」「カルシウム強化無糖炭酸水」「水」が口内の酸性度に及ぼす影響を評価しました。
調査では、口内の酸性度を測定するため、唾液サンプルを▽飲む前(0分)▽飲んでいる最中(飲み始めから2分後と5分後)▽飲み終わる時(同10分後)▽飲んだ後(同20分後)――の計5回採取しました。
分析の結果、砂糖入り炭酸飲料を含む全ての飲料で、測定された唾液pHは5.5を下回りませんでした。一方で、砂糖入り炭酸飲料が口の中を最も酸性化し、飲み始めから2分後と20分後に唾液のpHが水を飲んだ場合と比べて有意に低くなることが確認されました。
無糖炭酸水は飲み始めから2分後、カルシウム強化無糖炭酸水は5分後に唾液のpHが一時的に低くなり、20分後までに飲む前のレベルに戻りました。
研究チームはこうした結果から、砂糖入り炭酸飲料を無糖炭酸水に置き換えることが、歯のエナメル質が溶けるリスクを低減する可能性が示唆されたとしています。