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2026.07.08

49歳が境目に? 子宮の老化で生児出生率低下・流産率上昇の可能性

加齢に伴う不妊や流産などの原因としては、これまで主に「卵子」の数や質の低下が注目されてきました。しかし、「子宮」の老化も妊娠・出産の結果に悪影響を及ぼす可能性があることが示されました。イタリアなどの研究チームが、2026年7月5~8日に英ロンドンで開催された第42回欧州生殖医学会(ESHRE)で発表しました。

  • 加齢に伴う不妊や流産などの原因としては、これまで主に「卵子」の数や質の低下が注目されてきました。しかし、「子宮」の老化も妊娠・出産の結果に悪影響を及ぼす可能性があることが示されました。イタリアなどの研究チームが、2026年7月5~8日に英ロンドンで開催された第42回欧州生殖医学会(ESHRE)で発表しました。

    研究チームは、2021年3月から2024年12月の間にドナー卵子を使って不妊治療を受けた35歳以上の女性1774人を対象に、2760件の単一胚盤胞移植(受精卵を体外で5~6日間培養し、一つだけ子宮内に移植する方法)の結果を分析しました。この調査手法を用いることで、卵子の老化の影響を抑え、子宮の要因に焦点を当てることができるといいます。

    胚や父母に関連する要因を調整し、生児出生率、流産率、子宮内膜の状態を評価。その結果、49歳が妊娠成績低下の境目となり、それ以降はドナー卵子を使用していても妊娠の転帰が悪化することが明らかになりました。

    35〜40歳の女性で54.0%だった臨床妊娠率(子宮内に胎嚢<たいのう>が確認できた割合)は、49歳以上では42.6%に低下していました。また、生児出生率は46.2%から31.7%に低下し、流産率は24.2%から37.6%に上昇していました。

    さらに、利用可能な胚を移植した場合の「累積生児出生率」も加齢とともに低下し、35〜40歳の80.0%から49歳以上では62.5%に低下していました。加えて、一般的に妊娠に適した状態とされる「三層構造の子宮内膜」を持つ女性の割合は、35〜40歳で94.7%だったのに対し、49歳以上では81.0%でした。

    研究チームは、「長年にわたり、生殖機能の老化は主に卵巣の問題と考えられてきた。しかし、49歳以降はドナー卵子を使用しても出生率は低く、流産率は高くなることが示されており、加齢に伴う子宮環境の変化も妊娠の成功率に影響している可能性がある」としています。一方で、ドナー卵子を使った不妊治療の有効性を否定するものではないと強調しています。今回の研究成果を理由にドナー卵子の使用を思いとどまるべきではないとのことです。