高用量のインフルエンザ不活化ワクチン(IIV)が、高齢者のアルツハイマー病リスクを低下させる可能性があるそうです。米国の研究チームが、医学誌
Neurologyに研究成果を発表しました。
研究チームは2022年、高齢者がIIVを接種するとアルツハイマー病(AD)の発症リスクが低下することを明らかにしました。今回新たに、ワクチンの用量によって効果に違いがあることが判明したといいます。
今回の調査では、65歳以上の高齢者約20万人を最大3年間追跡したデータを用いて、IIVの「標準用量」と「高用量」の効果の違いを分析しました。
その結果、高用量の接種の方がAD発症リスクの低下により強く関連していることが分かったそうです。標準用量の接種でAD発症リスクが40%低減したのに対し、高用量では55%低下したといいます。また、効果は男性よりも女性で顕著であることも示されたとのことです。
ワクチンの用量によるAD発症リスクの差が、インフルエンザ感染からの保護によって生じるものなのか、それとも感染とは関連しない別のメカニズムに起因するのかを解明するには、さらなる研究が必要とのことです。
なお、米疾病対策センター(CDC)は65歳以上の高齢者に対して、感染と戦う免疫系の能力が低下しているため、標準用量の4倍強い高用量インフルエンザワクチンを推奨しています。