子ども時代の口の健康状態が、大人になってからの心血管疾患リスクと関連する可能性があるそうです。デンマークなどの研究チームが、1963~72年の間にデンマークで生まれた子ども56万8778人を対象に、30~56歳まで追跡したデータを分析。その結果を、医学誌
International Journal of Cardiologyに発表しました。
研究では、子どもの頃に虫歯が多かった人ほど、虚血性心疾患、心筋梗塞、虚血性脳卒中を含む動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)を発症するリスクが高い傾向が見られました。虫歯が少なかった人と比べると、成人期のASCVD発症率は男性で32%、女性で45%高いことが分かりました。
また、子ども時代に重度の歯肉炎があった人は、ASCVD発症率が男性で21%、女性で31%上昇していました。口の中の健康状態が悪化するほど、ASCVDリスクも高まる傾向が確認されています。
解析は、教育レベルや2型糖尿病の有無といった、心血管疾患に影響する要因を考慮して調整が行われており、口腔内の不健康そのものがリスクに関与している可能性が示されました。
詳しいメカニズムは明らかになっていませんが、研究チームは、子ども時代に歯周病や虫歯による慢性的な炎症にさらされることで、その後の炎症反応の仕方が変化する可能性を指摘しています。
虫歯や歯周病は、適切な口腔ケアによって比較的容易に予防できるといいます。研究チームは、子ども時代からの口の健康を守ることが、将来の心血管疾患予防につながる可能性が示されたとしています。