思春期におけるソーシャルメディア利用と、その後の精神的健康の問題との間には、明確な関連はほとんどみられない可能性が示されたようです。英国の研究チームが、3000人以上の若者を対象に実施した調査結果を、学術誌
SSM – Mental Healthに発表しました。
研究では、2000~2002年に英国で生まれた子どもを追跡したデータを用い、11歳と14歳時点のソーシャルメディア利用状況(いずれも自己申告)を分析しました。また、14歳と17歳の時点では、本人と保護者が精神的健康の問題や自傷行為に関する情報を提供し、自殺未遂の経験については17歳時点で本人若者が報告しました。
分析の結果、11歳で「ほぼ毎日」ソーシャルメディアを利用していたことは、14歳時点のうつ症状や不安、自傷行為との間に有意な関連はみられませんでした。さらに、14歳で1日2時間以上ソーシャルメディアを利用していたことも、17歳時点の精神的健康の問題や自傷行為とは明確な関連は確認されませんでした。
ただし、1日2時間以上の“多量利用”に限ると、17歳までに自殺未遂を報告する割合がわずかに高く、リスクが約3%増える関連が示されました。研究チームは、小幅な上昇であっても、自殺未遂は極めて深刻な行動である点に注意が必要だと指摘しています。
研究者らは、今回の調査は「利用時間」や「利用頻度」といった量的指標に焦点を当てており、強い悪影響は確認されなかったものの、ソーシャルメディアの使い方や体験の質といった要因については、今後さらに検討が必要だとしています。