肥満はさまざまな感染症で入院または死亡するリスクを上昇させる可能性があるそうです。フィンランドと英国の研究チームが医学誌
Lancetに大規模調査の結果を発表しました。
研究チームは、英国バイオバンクから抽出した成人47万9498人(平均年齢57歳)とフィンランドの二つのコホート(集団)から抽出した成人6万7766人(平均年齢42歳)のデータを用い、肥満と計925種の感染症の関連性を解析しました。参加者は研究開始時に体格指数(BMI)の評価を受け、その後平均13〜14年間追跡されました。
その結果、BMI30以上の肥満のある人は、BMI18.5~24.9の標準体型の人に比べて、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、肺炎、胃腸炎、尿路感染症、下気道感染症などの感染症で入院または死亡するリスクが約70%高いことが分かりました。また、BMI40以上の重度肥満の人は、標準体型の人に比べてリスクが3倍になりました。なお、エイズや結核の重症化リスクについては明確な上昇は認められなかったとのことです。
さらに、このリスク推定を世界の感染症死亡データに当てはめ、2023年の感染症関連死亡約540万件のうち60万件(10.8%)が肥満に関連していた可能性があることも明らかになりました。
研究チームは、世界的な肥満率の上昇を踏まえると、肥満に関連する重篤な感染症の症例は今後数十年で増加する可能性が高いと警鐘を鳴らしています。