年間の飲酒量を1リットル減らすと、主要ながんによる死亡率が下がる可能性がある――。オーストラリアの研究チームが、自国のアルコール・たばこの消費量のデータや死亡統計を分析した結果を、医学誌
British Journal of Cancerに発表しました。
研究チームは、全国の15歳以上のアルコール・たばこ年間消費量に関する1910年から2018年のデータと、アルコール関連がん(上部気道消化管がん、肝臓がん、大腸がん、乳がん)による死亡率に関する1950年代から2018年のデータを分析しました。
その結果、長期にわたるアルコール摂取は▽男性の上部気道消化管がん死亡の45.4%▽女性の上部気道消化管がん死亡の20.7%▽男性の肝臓がん死亡の47.8%▽男性の大腸がん死亡の15.1%▽女性の大腸がん死亡の4.3%▽女性の乳がん死亡の14%――に関連すると推計されました。
また、飲酒によるアルコール関連がんへの影響は、特に50歳以上の中高年で多く見られることも明らかになりました。今後もアルコール関連がんによる死亡は増加すると見込まれています。
一方で、一人当たりの年間飲酒量を1リットル減らすと、20年間で▽男性の上部気道消化管がん死亡率が3.6%▽女性の上部気道消化管がん死亡率が3.4%▽男性の肝臓がん死亡率が3.9%▽男性の大腸がん死亡率が1.2%▽女性の大腸がん死亡率が0.7%▽女性の乳がん死亡率が2.3%――それぞれ低下することも分かりました。