子どもがソーシャルメディアを使うとき、メンタルヘルスにとって「ちょうどいい利用時間」があるようです。オーストラリアの研究チームが、国内の4~12年生(日本の小学4年生~高校3年生に相当)の10万991人を3年間にわたって追跡し、ソーシャルメディアの利用状況と心の健康の関係を調べ、その結果を医学誌
JAMA Pediatricsに発表しました。
研究では、子どもたちが平日午後3~6時にどれくらいソーシャルメディアを使っているかを基に、 使わない(0時間/週)、適度に使う(12.5時間未満/週)、使いすぎ(12.5時間以上/週)の三つのグループに分けて分析。幸福感・楽観性・心配・悲しみなど子どもの心の状態を示す8項目についてもデータを集め、関連を調べました。
分析の結果、「使わない」と「使い過ぎ」のグループは、いずれも幸福度が低くなる傾向が見られました。ソーシャルメディアの過度な使用がストレスにつながる一方で、全く使わない場合は友人との交流の機会を逃すことにつながり、それが別のストレス要因になることが指摘されています。
さらに、性別や年齢による違いも明らかになりました。女子の場合、4~6年生ではソーシャルメディアを使わない子の方が幸福度は高くなる傾向がありました。一方で、7~12年生は、適度に使うことで幸福度が向上しました。使い過ぎは、学年を問わず幸福度に悪影響が見られました。
男子の場合は、4~6年生では、使っても使わなくても幸福度に大きな差は認められませんでした。しかし、7~12年生で使わない子は、幸福度の低下が見られました。
研究チームは、ソーシャルメディアは「完全に禁止してしまう」のも「放っておいて使い過ぎになる」のも、どちらも子どもにとって好ましくない可能性があるとまとめています。