新型コロナウイルスワクチンに対する人々の態度は、時間の経過とともに大きく変化してきたようです。2020年12月8日にワクチン接種が開始された英国の研究チームが、21年1月6日から22年3月31日にかけてイングランドに住む18歳以上の成人113万7927人を対象に行った調査のデータを分析し、医学誌
Lancetに論文を発表しました。
期間全体を通じて、3万7982人(3.3%)の参加者がワクチンに対する何らかの「ためらい」を示しました。ためらいを感じた人の率は21年初頭の8.0%がピークで、その後22年初頭には1.1%まで低下しました。しかし、22年2月から3月のオミクロン株流行時には上昇し、2.2%を超えています。また、当初ためらいを示した人の65.0%が、最終的には少なくとも一度はワクチン接種を受けていました。
ためらいの主な理由は、ワクチンの有効性への疑問、副反応や長期的な健康への影響に関連するものでした。しかし、こうしたワクチンそのものに関する不安を理由に挙げた人は、時間の経過とともに態度を変え、接種に踏み切る傾向が強かったといいます。
一方で、ワクチン開発者への不信感、新型コロナは脅威ではないとの考え、反ワクチン感情に基づくためらいを示した人は、これらの理由を報告しなかった人に比べてワクチンを接種する可能性が2〜3倍低いことも示されました。
研究チームは「多くの『ためらい』は適切な情報提供により克服可能である一方、特定の不信感は長期的な課題として残る」と指摘し、「将来のパンデミックや新規ワクチン導入時には、信頼できる情報へのアクセスを確保し、人々が自らの健康に関して適切な判断を下せる環境整備が重要だ」と結論付けています。