icon-sns-youtube icon-sns-facebook icon-sns-twitter icon-sns-instagram icon-sns-line icon-sns-tiktok icon-sns-etc
SEARCH

2025.09.02

速く深い呼吸法が、脳内を幸福で満たす

音楽を聴きながら、速く深い呼吸を繰り返すことで、幻覚剤の使用時と類似した脳内変化が起こるそうです。恐怖や否定的な感情が軽減されるといい、薬物を使わない心理的ストレスの治療手段として、大きな可能性を秘めているとのこと。

  • 速く深い呼吸を繰り返す「高強度換気呼吸法(High Ventilation Breathwork:HVB)」を音楽を聴きながら行うことで、幻覚剤によって誘発される「変性意識状態(ASC)」に類似した脳内変化が生じるそうです。英国の研究チームが学術誌PLOS Oneに論文を発表しました。
    チームは、HVBに慣れた参加者42人に対し、音楽を聴きながら20~30分間の呼吸セッションを行ってもらい、その後30分以内にアンケートを実施して主観的体験を評価しました。このうち19人は、セッション中にMRIで脳画像も撮影しました。
    分析の結果、HVBによって誘発されるASCの強度は、心拍変動の低下と相関しており、交感神経の活性化を示すことから、体内でストレス反応が起きている可能性が示されました。
    一方で、HVBは脳全体への血流を大幅に減少させる一方、感情記憶の処理に関与する右扁桃体と前部海馬への血流はセッション中に増加することが確認されました。これらの血流変化は、幻覚剤によってもたらされるものと相関していたといいます。
    参加者は、恐怖や否定的な感情の軽減、至福感を報告しており、これらの体験は心理的ストレスの軽減に寄与する可能性があります。
    チームは「HVBがASCを安定的に誘発できることが分かり、薬物を使わない治療手段として大きな可能性を秘めている」としています。