2025.09.01
一般的な解熱鎮痛剤が、薬剤耐性菌の拡大に関与している可能性があることが分かったそうです。オーストラリアの研究チームが科学誌npj antimicrobials and resistanceに研究成果を発表しました。
複数の薬剤が日常的に使用される住宅型高齢者介護施設で、耐性菌発生リスクが高いことが知られています。チームは、一般的に使われる9種類の非抗菌薬と広域抗菌薬「シプロフロキサシン」について、下痢や尿路感染症を引き起こす大腸菌に対する薬剤耐性への影響を調査しました。
その結果、解熱鎮痛剤である「イブプロフェン」と「アセトアミノフェン」が、大腸菌の遺伝子変異を増加させ、抗菌薬への耐性を著しく高めることが判明しました。特にこの2剤を併用すると、変異率や薬剤耐性のレベルがさらに上昇することが確認されました。
そして、2剤の併用はシプロフロキサシンだけでなく、他の抗菌薬に対しても耐性が強化されることも明らかになりました。
研究では、イブプロフェンとアセトアミノフェンが、大腸菌の防御機構を活性化し、抗菌薬を排出することでその効果を低減させる仕組みも解明されました。