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2025.08.28

ブタの肺を脳死患者に移植 体内で9日間機能を維持

世界で初めて、ブタからヒトへの肺の移植が行われたといいます。遺伝子改変したブタの肺が、脳死の人に移植され、9日間にわたって機能したそう。肺は解剖学的、生理学的に複雑なため、移植の難易度が高いとされてきました。

  • 中国の研究チームが、遺伝子改変したブタの肺を脳死の人に移植し、9日間にわたって肺が機能し続けたと、医学誌Nature Medicineに発表しました。ブタの肺をヒトに移植するのは世界初の試みです。
    ブタからヒトへの臓器移植はこれまで、腎臓、心臓、肝臓が行われました。しかし肺は、他の臓器と比べて解剖学的にも生理学的にも複雑なため、移植の難易度が高いとされてきました。
    移植を受けたのは、脳出血後に4回の脳死判定を経て脳死と診断された39歳の男性です。チームは男性の左肺に、拒絶反応を防ぐためにゲノム編集技術CRISPRを用いて六つの遺伝子を改変したブタの肺を移植しました。
    移植直後に起こる超急性拒絶反応は回避され、肺は血液を受け取り、ガス交換を行うなど一定の機能を維持しました。しかし、移植から24時間後には肺損傷の兆候が現れ、術後3日目と6日目には、抗体による拒絶反応の兆候が認められました。9日目には一部改善の兆しが見られましたが、研究は予定通り終了しました。
    チームは「今回の研究でブタからヒトへの肺移植の実現可能性が示された一方で、拒絶反応や感染に関する課題が多く残されている」としています。