2025.08.05
新型コロナなどの感染による炎症が、休眠中の乳がん細胞の再活性化に関与している可能性があるそう。新型コロナ感染は乳がんの肺への転移リスクを40%高める傾向があると確認されたとのこと。
米国の研究チームが、新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスなどの呼吸器感染症ウイルスが感染すると、休眠中の乳がん細胞が再活性化し、他の臓器に広がるリスクが高まることを発見したと、科学誌Natureに発表しました。
乳がんは最初の寛解後、他の臓器に転移するまでの間、何年間にもわたって休眠状態になることがあります。
チームは、新型コロナの流行が始まってから最初の2年間で、がんによる死亡が増加したことを受け、乳がんマウスを用いて、呼吸器感染症ウイルスによる影響を調査しました。
その結果、新型コロナやインフルエンザの感染が、肺に散らばった休眠中の乳がん細胞を再活性化することが判明。感染後数日でがん細胞が増殖し始め、2週間以内に転移性がん病変の拡大につながることが確認されました。感染による炎症が、この現象に関与していると考えられるといいます。
また、がん患者4837人のデータを分析したところ、新型コロナ感染歴がある人は、そうでない人に比べてがん関連の死亡リスクが2倍になることに明らかになりました。
さらに、乳がん患者3万6845人のデータを分析した結果、新型コロナ感染が肺への転移リスクを40%高める傾向があることも確認されました。