2025.05.30
がんリスクを高めるまれな遺伝子変異を持つ男性が提供した精子で67人の子どもが誕生。すでに10人ががんと診断されていることが分かりました。精子提供した当時、この遺伝子変異は知られていなかったそう。
がんリスクを高めるまれな遺伝子変異を持つ男性が精子提供を行い、その精子によって欧州各地で多くの子どもが誕生していたことが明らかになりました。すでに10人ががんと診断されているといいます。米CNNが報じました。
この男性の精子提供で2008年から15年にかけて、ベルギー、デンマーク、フランス、ドイツ、ギリシャ、スペイン、スウェーデン、英国の8カ国で、少なくとも46家庭に67人の子どもが誕生したそうです。このうち10人は、脳腫瘍や悪性リンパ腫の一種であるホジキンリンパ腫などの診断を受けました。また、別の13人は現時点では発症していないものの、変異遺伝子を受け継いでいることが分かっているとのことです。
分析の結果、男性のTP53と呼ばれる遺伝子に珍しい変異が見つかりました。この変異は、さまざまながんを発症しやすくなる「リー・フラウメニ症候群」を引き起こす可能性が高いとされています。
男性自身は健康で、精子提供を行った当時は、この遺伝子変異の影響を受けていることについて気づいていなかったそうです。男性が登録していたのはデンマークの民間精子バンク1社のみで、必要とされている基準を上回るスクリーニング検査が行われていたといいます。
今回のような事態を防ぐため、単一ドナーから生まれる子どもの数を制限する統一基準の設定を求める声が上がっています。