2025.05.26
BRCA1/ BRCA2遺伝子の変異による遺伝性乳がんの患者39人に対して、手術前に化学療法を行い、48時間後に分子標的薬「オラパリブ」を投与。1人に再発がみられたものの、3年生存率100%を達成したそうです。
BRCA1/ BRCA2遺伝子の変異による遺伝性乳がんの患者の生存率を100%にする術前療法(手術前の治療法)が見つかったそうです。英ケンブリッジ大学などの研究チームが科学誌Nature Communicationsに論文を発表しました。
チームは、BRCA1/ BRCA2遺伝子に変異のある早期乳がん患者39人に対し、手術を受ける前に化学療法を行い、その48時間後に分子標的薬「オラパリブ」を与えました。
その結果、再発や死亡のリスクが最も高いという術後3年以内に、1人の患者で再発が明らかになったものの、3年生存率は100%を達成したといいます。一方、術前に化学療法のみを受けた患者45人の術後3年生存率は88%で、9人が再発し、6人が死亡したそうです。
チームは、化学療法とオラパリブ投与の間に設けた「48時間」という間隔が重要だとしています。免疫細胞を生み出す骨髄が化学療法から回復する一方で、がん細胞がオラパリブの影響を受けやすくなっているためだと考えられるそうです。
チームはこの方法が、卵巣がんや前立腺がん、すい臓がんなど、BRCA遺伝子の変異が原因の他のがんにも応用できる可能性があるとみています。