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2026.04.06

Naked 初期研修医 × 専攻医 クロストーク 臨床検査(中)

臨床検査の医師は、勉強好きで研究好きの人が多いのだろうか。どんな人が向いていて、どんな人が向いていないのか、初期研修医の質問に専攻医が丁寧に答え、臨床検査の業務に必要な意外な適正も明らかになった。

臨床検査の専攻医アンナ(ハンドルネーム)と初期研修医ズッキ(同)の対談の続編をお届けする。

ズッキ医師の知り合いの初期研修医は、臨床検査を進路の選択肢の一つに入れていたという。その人は勉強好きで研究好き。臨床検査の医師は、そういったタイプの人が多いのだろうか。どんな人が向いていて、どんな人が向いていないのか、ズッキ医師の質問にアンナ医師が丁寧に答え、臨床検査の業務に必要な意外な適正も明らかになった。

とにかく勉強は大変

初期研修医ズッキ

実は僕の知り合いに、臨床検査と病理で進路を迷っていた人がいるんです。その人はすごく勉強好きで研究好きなんですね。臨床検査の医師は、そういう人が多いんですか?

専攻医アンナ

そうですね。まず、日々の勉強は確かに大変です。検査を前提とした新しい治療がどんどん出てきていますから。例えば遺伝子治療では、コンパニオン診断が必要になります。治療薬が患者さんに有効かどうかを事前に調べる、つまり標的遺伝子の変異があることを確認する検査ですね。そういう検査を自分の施設でやることになったら、検査の質をどう保証するのかを考え、新しい機械を入れるのであれば、そのことを学ばなくてはなりません。

初期研修医ズッキ

勉強しなければならない範囲も広そうですよね。

専攻医アンナ

医師の知識としては、全部の領域を知る必要があります。でも、それだけでは足りなくて、臨床検査技師の知識も持っていなきゃいけないんですよ。この微生物が疑われるときは分離培地に何を使うかとか、寄生虫がどんな見た目をしているのかとか。それに機械工学的な知識も必要です。

初期研修医ズッキ

そうなると、専門医試験の勉強も大変そうですね。

専攻医アンナ

とりあえず、なんか、めっちゃ勉強する。手当たり次第、めっちゃ勉強するって感じです(笑)。普段業務でやっていないところは、特に。

いろいろなニーズをかなえる柔軟性

初期研修医ズッキ

臨床検査を選ぶのは、どんな人たちなんですか?

専攻医アンナ

業務以外で何かに時間を割きたいものがあるから、という人がけっこういますね。

初期研修医ズッキ

へぇ、例えばどんなことですか?

専攻医アンナ

研究をしたいという人は多くいます。臨床医として病棟を持っていると、1日の中でアカデミックなことに割ける時間はほぼありませんよね。だから休日返上でやる人がほとんどだと思うんですけど、そうなると、私生活の方で犠牲にしなくてはならないことが出てくるじゃないですか。

初期研修医ズッキ

なるほど。そういう理由で選ぶ人が多いのですね。

専攻医アンナ

初期研修が終わった後に臨床検査に進みたいという人は、研究はやりたいけど、臨床の空気には触れていたいという人が多いように思います。でも、患者さんに直接接したり治療を施したりするというのではなくて、間接的に関わればいいという。

初期研修医ズッキ

合う人には、すごく合う診療科だという感じがします。

専攻医アンナ

研究については、生理検査の研究をしている人、化学寄りの基礎研究をしている人もいます。研究以外の理由としては、働ける時間に制約があるけれどもやっぱり臨床に貢献したいと思っているとか、自分の人生において業務以外にも重きを置きたいことがあるとか。臨床検査には、そういったいろいろなニーズをかなえられる柔軟性があります。

実は大切なコミュニケーション力

初期研修医ズッキ

こういう人は臨床検査に向いていないというのはありますか?

専攻医アンナ

そうそう。検査科(臨床検査)の業務がもう一つあって、学生教育を任されるんですよ。だから、研究ばかりして、人とは関わりたくないというタイプは苦しいかもしれないです。

初期研修医ズッキ

そうか、人とはけっこう関わるんですね。

専攻医アンナ

検査学会(日本臨床検査医学会)の偉い先生方には、臨床医と臨床検査技師の「架け橋」になりなさいと言われていますし。技師さんも病気のことは勉強しているんですけど、あくまで機械の検査に関することのプロなんですよ。だから、医師の言葉と技師の言葉の翻訳ができるように間に立てるようにしましょうということですね。

初期研修医ズッキ

技師さんの中には、医師と話すことに高いハードルを感じる人もいそうですよね。

専攻医アンナ

それから、検査科は臨床科の医師のための科なんですよ。臨床の役に立つために存在しているんです。だから、コンサルトを受ければ、それについて一生懸命考えるんです。私が勤務している病院では、「外注の検査でこういう結果が返ってきたけど、解釈が分かりません」とかの質問が年に何回かあって、それに対しての回答を作ることもやっています。

初期研修医ズッキ

そしたら、僕も今後、臨床検査の先生と関わることがありそうですね。

専攻医アンナ

初期研修医の先生からも、もっと気軽に質問を受けたいんですよね。基本的なことでもいいので、「このデータの解釈を教えてください」とか。臨床科の先生に寄り添うためにある科ですから。

tica ishibashiプロフィール画像
イラスト

tica ishibashi

イラストレーター、ファッションクリエイター。
アパレル商社のデザイナー職を経てフリーランスに。見た瞬間に「ずきゅん」と一目ぼれするような胸に響くクリエーションをモットーに、ファッションに特化したクリエイティブワークを展開する。イラストレーション、ファッションデザイン、アートディレクションと幅広く活動。広告グラフィックやブランドイメージビジュアルなどのさまざまなファッションイラストの制作と、アパレル企画や衣装などのファッションデザインを手がけている。2023年度JIAイラストレーターオブザイヤー最優秀商品イラスト賞受賞。

ホームページ:https://tica.cc

インスタグラム:https://www.instagram.com/tica_ishibashi/