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2025.08.25

Naked 初期研修医 × 専攻医 クロストーク リハビリテーション科(中)

リハビリテーション科専攻医タツ(ハンドルネーム)と初期研修医シュン(同)の対談の続編をお届けする。

リハビリテーション科医の当直やアルバイト事情、プライベートの充実度など、初期研修医なら誰もが気になるであろうことをシュン医師が質問した。さらに、シュン医師が不安に感じているという「リハビリテーション科医は勉強しなくてはならないこと多すぎるのでは?」という疑問を、タツ医師にぶつけた。タツ医師はそれらに回答した上で、リハビリテーション科医ならではのキャリアの特徴を伝えた。

リハビリテーション科の当直事情

初期研修医シュン

リハビリ科の当直事情について聞きたいです。

専攻医タツ

私が勤めていた大学病院では当直がありませんでした。今勤めているリハビリ病院にはありますが、基本的にはいわゆる(睡眠時間を確保できる)寝当直です。リハビリ科は単科の病院が多く、その場合、救急車は来ません。

初期研修医シュン

救急外来がないんですね。

専攻医タツ

入院しているのは急性期病院を退院した人ばかりで、状態が安定しているので、ほぼ呼ばれることはありません。もし呼ばれたとしても、そもそもそれほど夜間の検査体制が整っていないため、対症療法か経過観察で対応します。だから、基本的にそんなに忙しくありません。

初期研修医シュン

穏やかな感じですね。当直の頻度はいかがですか。

専攻医タツ

外部の医師がバイトで入ることが多いため、我々にデューティーでたくさん回ってくるということはないですね。やりたければやらせてもらえる感じです。

初期研修医シュン

よく分かりました。ありがとうございます。

リハビリテーション科のアルバイト事情

初期研修医シュン

当直の話が出たので聞きたいのですが、バイトは引く手あまたなんですか?

専攻医タツ

実は、リハビリ科としてのバイトはあまりないんです。大学病院の医局の派遣で、嚥下(えんげ)造影や訪問リハビリの診察、急性期病院のリハビリの処方なんかをやっていますが、バイトの求人サイトではそういったものをほとんど募集していません。

初期研修医シュン

え、そうなんですか。

専攻医タツ

なので、自分で探してできるバイトは「当直」に限られます。リハビリ病院の当直バイトのほか、がっつり救急の患者を診るようなバイトもあるんですけど、僕はそんなにやりたいと思いませんし、自信もありません。だから、1.5次くらいの病院で救急の当直をしています。つまり、バイトに関しては、リハビリ科の専門性を生かしてというより、どの診療科の医師でもできることをやる感じです。

QOLはやっぱり高い?

初期研修医シュン

プライベートな質問になりますが、休日は何をしていますか。

専攻医タツ

妻と出かけることが多いですね。趣味がある同期は、ゴルフやテニスに行ったりしていますが、僕はゆったり過ごしています。夏休みとか、連休をけっこうもらえるので旅行に行くこともあります。あと、学会発表や論文の締め切りが近いときは、休日でも準備や執筆をすることが多少あります。

初期研修医シュン

休みが多いのはとても魅力的ですね。

専攻医タツ

リハビリ科にはそれを求めている医師が多い気がします。教授がよく、「リハビリ科は患者のQOL(生活の質)を考える科だから、自分たちのQOLも高くしなさい」と言っています。休みをたくさんくれたり、大学病院にいても市中病院と同じくらい給料をもらえるように外勤をつけてくれたりしているので、QOLは高いと思います。

初期研修医シュン

それは手厚いですね。

専攻医タツ

子育てをしている女性の先生もたくさんいますよ。子どもが生まれて、救急外来や当直業務が難しくなり、転科して来る人もいます。プライベートを重視する人は多いかもしれません。もちろん、皆さんそれだけが理由でリハビリ科を選ぶわけではありませんが。

初期研修医シュン

いやあ、とても魅力的だと思います。体力的にしんどいときは休みを余暇に充てたり、働きたいときはバイトしたりできるのは、とても良いですね。結婚したり子どもができたりしたときに、仕事と休みの割合を調節できた方が良いと思っているので。

専攻医タツ

たしかにそういう観点でもリハビリ科はお勧めです。

勉強しなくてはいけないことが多すぎる!?

初期研修医シュン

気になっていることがあります。リハビリ科医が診る患者の障害は全身にわたるので、幅広く知識が必要なイメージです。たとえば循環器や呼吸器、整形外科、神経内科など、診療科の枠を越えて勉強するのは大変なのではないかと不安です。

専攻医タツ

確かにリハビリ科医が関わる疾患は診療科の範囲が広過ぎますよね。特に大学病院だと希少疾患が絡んでいたり、内科的な疾患も市中病院と種類が違っていたりして難しかったです。初期研修で診たことがない疾患ばかりだったので、それは勉強しましたね。

初期研修医シュン

やはり勉強はかなり必要なんですね。

専攻医タツ

座学で教科書を読んでがりがり勉強するというより、症例を診ながらその都度学んでいくという感覚だと思います。患者さんの体の動きを見て、どの病態とつながっているのかを究明します。MRI画像の所見が脳卒中の患者だったら、その画像を見て、病変がある脳の部位がどの身体機能に関わっているのか、似た症例について書かれている文献を探して、「この部位に病変があるからこの障害が出ているんだな」と照らし合わせることが、一番勉強になると思います。

初期研修医シュン

実地で学んでいく感じですね。

専攻医タツ

今いるのは回復期病院のため、特に多いのは整形外科の術後の患者です。経過をある程度診ないと骨がくっついているのか、どういう傾向にあるのか、どれくらいの可動域で支援したらいいのか、などが全く分からないので、その都度めっちゃ勉強しています。

初期研修医シュン

教えてくれる先生もいるんですか?

専攻医タツ

今の病院にはたまたま整形外科出身の先生がいるので、整形外科の領域についてはその先生に教えてもらっています。とにかく一つずつ、いろんな分野をかいつまんでちょっとずつ、吸収しています。

年を取れば取るほど強くなるリハビリ科医

専攻医タツ

上級医の先生を見ていると、年次が上がれば上がるほど、リハビリ科医としての腕が上がっていくというのが分かります。しかも、加齢による影響を受けにくいんですよ。

初期研修医シュン

どういうことでしょう。

専攻医タツ

例えば外科系は、入局して10年目くらいになると、ある程度経験もあるし、体力もあるので一番バリバリやれます。でも年を取るにつれてしんどくなるので、働き方を緩やかにしていく医師が多いと思います。一方リハビリ科は、年配になればなるほど、経験と知識がより深まっていき“強く”なります。体力面のタフさはそこまで求められませんから。

初期研修医シュン

体力的に不安が大きい外科系と比べて、それはいいですね。

専攻医タツ

上の先生たちには、本当に何でも聞いてアドバイスをもらっています。「この患者の予後はどこまで良くなりますかね」と何気なく聞いたとしても、すぐに答えが返ってくるので格好いいなと思います。

tica ishibashiプロフィール画像
イラスト

tica ishibashi

イラストレーター、ファッションクリエイター。
アパレル商社のデザイナー職を経てフリーランスに。見た瞬間に「ずきゅん」と一目ぼれするような胸に響くクリエーションをモットーに、ファッションに特化したクリエイティブワークを展開する。イラストレーション、ファッションデザイン、アートディレクションと幅広く活動。広告グラフィックやブランドイメージビジュアルなどのさまざまなファッションイラストの制作と、アパレル企画や衣装などのファッションデザインを手がけている。2023年度JIAイラストレーターオブザイヤー最優秀商品イラスト賞受賞。

ホームページ:https://tica.cc

インスタグラム:https://www.instagram.com/tica_ishibashi/