2026.03.19
米国西海岸のカリフォルニア州ロサンゼルス(LA)に住み、もうすぐ2年になります。現地で暮らしてみると、日本と違うと感じることが多々あります。街中では「Waymo(ウェイモ)」という完全自動運転の無人タクシーが走り回っていますし、フードデリバリーサービスを使ってランチを頼むと、膝ほどの高さの箱に四輪が付いたかわいい配送ロボット「COCO」(こちらは人間による遠隔コントロール)が市街地を走り回って届けてくれます。
無人タクシーや配送ロボットの普及の早さは、米国が日本以上に車社会であることが理由の一つでしょう。LAでも生活するには車が必須です。どのように車を調達するのがベストなのか悩んでいたところ、娘が通う現地中学校のバスケットボール部の保護者同士の交流を通して、ある白人男性と仲良くなりました(今では2人で週末にキャンプに行くほど仲が良いパパ友です)。彼に勧められたのが、起業家イーロン・マスク氏がCEO(最高経営責任者)を務める米テスラ社の電気自動車(EV)のリースでした。
カリフォルニア州には、車を購入する場合だけでなくリースの場合でも適用される支援制度が複数あり、月額や頭金の割引が可能です。代表例が EVが対象の「California Clean Fuel Reward」で、条件を満たす新車EVの購入/リースに対して適用され、店頭で最大750ドル(約11.9万円)が割り引かれます。
これを使えば、例えばテスラの「Model3」という5人乗りの車種は月額290ドル(4.6万円)になります。2年間、約110万円で乗ることができる計算です。また、ガソリン車に乗っている時は週に1回の給油が必要で70ドルほどでしたが、テスラ車の充電は週1回で20ドルほどです。米国内ではガソリン代が地域によって全く違っており、少なくともLAで車に乗るにはテスラはかなりお財布に優しいのです。
そういった事情から我が家はリースでテスラ車に乗っていますが、先日、妻が駐車場の柱に車をぶつけてしまいました。妻は運転が苦手で、日本にいる時も何度か電柱やフェンスにぶつけてきました(幸い車や人に対してはありません)。修理を依頼したところ、総額9500ドル(約150万円)の請求が来ました。一瞬青ざめましたが、保険に入っていたので自己負担は1000ドル(約15.9万円)で済みました。
そのことを例のパパ友に話したところ「Yousuke、それなら奥さんがこれから運転する必要はないよ」と言われました。おやおや究極のアメリカン嫌味かな?と思いながら詳細を尋ねると、「Full Self Driving(FSD)」という自動運転機能をオプションで付ければいいということでした。
実際に付けてみると、驚きです。ドライバーによる監視は必要ですが、目的地を入力するだけで、ハンドルを握らず、アクセルもブレーキも踏むことなくスムーズに連れて行ってくれるのです。急いでいるときは「Hurryモード」にして、車線変更をアグレッシブにしてもらうことも可能です。また、止めたい場所をモニター上で指定すれば、バックでの駐車も縦列駐車もきれいにしてくれます。
おかげでFSD導入後は無事故ですし、運転のたびに過緊張状態だった妻の日常も穏やかになりました。テクノロジーが我々の日常生活を変えるというのはこういうことなんだなと強く感じています。
LA近郊では頻繁に、イーロン・マスク氏が経営する宇宙企業スペースX社がロケットを打ち上げていて、上空へと続く白煙は独特な形なのですぐ分かります。街中をFSDで走るテスラ車の中からロケットが残した軌跡を眺めては、すごい時代になりそうだなと、テクノロジーがつくる未来にワクワクしています。
今西洋介(いまにし・ようすけ)
小児科医、新生児科医。日本小児科学会専門医、日本周産期新生児専門医、医学博士(公衆衛生学)、小児医療ジャーナリスト。Xアカウントで公衆衛生学の視点から周産期医療や小児医療に関する社会問題について発信中。漫画『コウノドリ(講談社)』、同名ドラマ(TBS)に登場する「今橋先生」のモデルとして取材協力を務める。「ふらいと先生のニュースレター」でエビデンスに基づく育児情報を配信している。
月曜のマミンカ
神奈川県川崎市在住のイラストレーター、絵本作家、グラフィックデザイナー。 2022年、絵本「カモンダメダメモンスター」を出版後、こどもと楽しめるワークショップを不定期で開催。 4匹の保護猫とヒーロー好きな息子、自由奔放な娘の子育てに奮闘中。
HP: https://mondaymom.official.ec/
Instagram: https://www.instagram.com/mondaymaminka/